ウィンドウショッピングが楽しいという幸せの意味


今私は、夫の赴任地の某県で暮らしています。
近所にはスーパーも薬局も本屋もホームセンターもドラッグストアもチェーンの飲食店もあるし、ちょっと行けばイオンモールもあります。
生活に不便はないです。

でも、必要なもの以外、欲しいものがあまり見つからないんです。
(私はまだ車に乗れないので、徒歩圏内しか探せていないというのもある。
車がないと不便な場所です。)


2週間前のこと。
用事があって、東京の実家に帰ってたのですが、
なんか、スペシャルなものが、ほしい!
そんな日頃の欲求を解消すべく、吉祥寺に行くことに決めました。


わざわざ地図を印刷して!
自分の行きたいお店を書き込んで!

※そんなこと今までしたことなかった


そんな日に限ってすごい雨が降っていましたが、負けない!という意気込みで、
いざ吉祥寺へ!


駅の改札(アトレ口)を一歩でたらもうかわいいお店が目にとびこんできて、その時、
ああ、なんて幸せなんだろう
と思いました。


欲しいと思えるものがあること。
お店が、新しい価値を私に提示してくれるということ。

それは私の気持ちを、生活を、豊かにしてくれる。


アトレをちょっとぶらぶらしたら駅を出て、中道通りに向かいます。
通りを入ってすぐの雑貨屋もかわいい!


いざ買い物せん!とレジに商品を持っていき、かばんを開けたら…


…なんということでしょう。


財布がない
カードもない
スイカしかない

※スイカはクレジット機能ついてないやつ


……。


…なんだか死にたくなって、とぼとぼと帰りました。
もっと早く気付けよ…。


帰る道すがら、また色々考えました。

新しい価値を提示されることで、自分の生活を高めたい、今より良いものにしたい、という欲望が生まれて。
それを実現させるためには、お金が必要で。

上を見れば見るほど、きりがない。


つい半年前まで、海外で暮らしていた時は、不便だった。
必要なものさえなかなか売っていなくて、日本から持ってきた、最低限のもので暮らしていた。

それでも大丈夫なんだなって。
むしろ、余計なものがないほうがいいなって。

実感として、そう思えるようになった。

ウィンドウショッピングが楽しい場所もそんなにないし、だから新しい欲望が生まれる事もなく。


でも、生活自体がすごく楽しかったから。

経験を通して、物質的じゃなくて、精神的な豊かさもあるんだなあって、わかることができたのに。

日本に戻ってきたら、それをすっかり忘れてしまっていた自分に気づいた。


…今日は何も買えなくて、よかったのかも。


結局はそんな気がして、少し気持ちが落ち着いた私でした。



そして、家に帰ったら近所のseriaで、たくさんのものを買いあさるのでした。
seria大好き超愛してる。