階段を見つけなきゃ/頭のなかで遠回り


 今年は服をたくさん買ってしまったので、買った分、捨てなきゃと思っている。最近は収納がいっぱいいっぱいになってきて、そうするとしまうのが面倒になって、しまわれていない服が部屋の片隅に積み上がっていることがよくあり、イカン、と思う。

 で、捨てる服の判断基準をくっきりとさせるために、まず、自分の好きな服、着たい服のイメージをくっきりとさせようと思った。それで、昨日の夜、最近よく見ている「WEAR」というおしゃれな人が服のコーディネートをたくさんアップしているSNSをのぞいて、自分の好きなコーデをフォルダに保存する、ということをしていた。私は100人以上をフォローしているので(自分は一切発信していないけど……)、11月にアップされたコーデをすべて遡ったら、結構な量で疲れた。でも、保存したフォルダを見てみると、「自分はこういう色やシルエットが好きなんだ」というのがかなり傾向としてはっきり出ていて、参考になった。

 ふと、前働いていた会社の後輩の女の子のことを思い出した。私はその子の見た目と服装が好きだった。ので、これまた自分のイメージをくっきりとさせるために、久しぶりにfacebookにログインして、その子の写真をのぞいてみた。変態ぽいですね。ええ、否定はしないです。すいません。でも、女同士で、そういうことってありますよね。この人の見た目が好きとか服装が好きとかメイクが好きとか、変な意味じゃなくて……(言い訳)。

 で、その子はだいぶ前からfbを更新していなかったので、そんなに参考にはならなかったのだけど、久しぶりに見たfbは、なかなかに刺激的だった(ここから話はがらりと変わります)。

 ひとりの友達は、「仕事で夢を叶えた」という内容をポストしていた。彼女は大学の時、夢見ていたそのままの仕事についていて、着実に実績を積み、ひとつ目標としていたことを、仕事で達成したとのことだった。こんな風に夢を叶えられる人って、どのくらいいるんだろう。すごいなあ。

 別の友達は、男なんだけど、ちょっと前から妙な方向に突き進んでしまっていて、みんなに心配されていたんだけど、いよいよ、それが極まってしまったみたいだった。なんか、自己啓発セミナーだか、商材だか、なんだかしらないけど、そういうものに、うん十万円支払いました!これから、高みを目指して頑張ります!みたいなことを、宣言するようなポストをしていた。主催者(リンクが貼られていた)に向かって、それを宣言することで、メンバーの一員として認められる、みたいな仕組みであるらしかった。それがまた、宣伝にもなるのだろう(全くもって訴求されないけど……)。

 そのへんで、お腹いっぱいになって、ログアウトした。なんだか、人生色々!と思った。そして、みんなどんどん階段をのぼってゆく、とも思った。それぞれの目指す方向に向かって。それが正しかったとしても、間違っていたとしても、本人が望んでいることは、誰にもとめられないのだ。

 一方、自分自身は、まだ、のぼるべき階段を見つけられていないというか、踊り場みたいなところで、立ち止まっている感じがした。それはそれで楽しいけれど、これから年齢を重ねていくにしたがって、みんな、もっともっと上のほうにのぼっていって、いつの間にか見えなくなってしまいそうだ。

 私も、階段を見つけなきゃ、と、昨日の夜はやけに焦って、不安な気持ちで眠りについた。

 でも、寝て起きたら、今日は晴れていて、カーテンをあけて太陽の光を浴びたら、昨日の不安はうすまって遠ざかってゆく。私は私のペースでいいや、と思う。こつこつと今の生活を積み重ねていけば、階段も見えてくるだろう。睡眠は大事。

 って、なんか、片付けについて考えていたはずなのに、いつの間にか、人生について考えていて、こんな風に、私は頭のなかで遠回りというか、向かうべき道に向かわずにすぐにぐるぐると別の道に迷い込んでしまいがちで、そんなんで時間を浪費しているせいで、肝心の片付けがちっとも進まないんだ。手を動かす。まずはそこから。よし、今日こそ。