野菜野郎ども


 早く野菜を使わないと、と思って、暗澹たる気持ちになっている。なんで使わないといけないかというと、野菜が余っているからだ。早く消費しないと、だめになってしまう。先週もじゃがいもから芽が生えてきて、だめにしてしまったのだ。

 私は毎週金曜日に野菜の宅配を申し込んでいて、それは中身が選べない詰め合わせ的なものなので、普段あまり使わない野菜が入っていたりする。私は買い物に行くといつも同じような野菜しか買わなくて、料理のバリエーションがないので、そういうのが好ましい、と思っているところもあるんだけど、すっごくめんどうくさい、という気持ちが最近は勝ってきている。さつまいもとかさー、青梗菜とかさー、なんか別に、使わなくても生きていけるっていうか。青梗菜の青菜炒めとか、好きだよ?好きだけど、実際に作ってみたら、茹でてから炒めるから、超少量になっちゃったの。ちまーって。たくさん食べたいなら、たくさん買わなきゃいけないわけじゃん。でも、ほうれん草とかよりちょっと高い気がするじゃん。だから結局、買わなくてもいいじゃんってなるじゃん。食べたきゃ外で食べればいいじゃん。

 あとはじゃがいもをだめにしてしまった話だけど、じゃがいもはすごいメジャーな野菜であるとは思いますが、私は、皮をむくのがめんどうくさいので、あんまり買わないんである。カレーとかシチューとか、献立を決め打ちして買うって感じかな。「とりあえず買う」ってことはしない。あると重荷なので。まあでも、それでも余っちゃった時は、ポテトサラダにする。レンジでチンして手で皮をむけばいいので楽なのだ。で、そんなじゃがいもが来てしまった。わー重荷、とか思って、でもそのうちポテトサラダにしよう、ポテトサラダにしよう…!と思って、どんどん後回しにしてたら、1週間経っちゃって、そしたらまたじゃがいもの野郎が新しく来ちゃって、ぎゃー、ってなった。で、いよいよ古株のじゃがいも先輩を使わなきゃ、って思って、包んでいた新聞紙を開いたら、芽が生えてた。保存方法が良くなかったのかな…。芽を切り取って調理するのもなんか危ない気がして、ぜんぶ捨てた。野菜を無駄にした、つまりお金を無駄にした、と思って、すごく悲しくなってしまった。新入りのじゃがいも野郎は、すぐに肉じゃがにしました。

 そんなにストレス感じてるんだったら野菜の宅配やめればいいじゃん、って話になるかもしれないけれど、買い物に行く回数が減るので、圧倒的に楽なのだ。スーパーがさほど近くないし、車もないので(夫が通勤に使ってる。あってもひとりで運転できない)。あと、宅配野菜は値段としては割高なんだけど、家計簿を見ると、全部スーパーで買ってた時と比べて、食費が高くなったということは特にないのである。たぶん、ちょこちょこスーパーに行くと、ちょこちょこ無駄なものも買っちゃって、結局食費がかさんでたりするんだよね。そういう色々な状況を天秤にかけたら、野菜が余ってるっていうストレスの方が軽い、というか。

 はあ、でも、明後日にはもう新しい野菜が来ちゃうので、もう今日こそは。ごぼうの野郎を、調理しないと。ごぼうも、固くて切るのが面倒なので、あと、どこまで洗えばいいのかわからなくて不安になるので、なかなか自分では買わないんだよね。あと白菜もあるので、とりごぼう鍋にでもしようかなあ。はあ。