もってかれたいな


パートのリーダーの人(高校生の娘さんが2人いるお母さん)が、嵐の熱烈なファンなんだそうだ。
ある時娘さんに付き合ってコンサートに行ったら、その数時間で心をもっていかれたとのこと。
今ではファンクラブに入り、それでもライブのチケットが必ず手に入るわけではないので、会費を負担して友達にファンクラブに入ってもらい、チケットの抽選に応募してもらっているらしい。
すごい情熱。

私はアイドルも俳優も、あまり熱烈に好きになったことがない。
一瞬好きだな、と思っても、それは継続するほどの気持ちではない。
熱烈に好きになったバンドはあったけど、そのバンドは解散したし、それは初期衝動のようなもので、もう戻ってはこない熱だ。

考えてみれば、そんなに熱烈に異性を好きになったこともない。
その人と一緒に時間を重ねるうちに、静かに好きになる。
夫もそんな感じだった。


パートのリーダーは、それまでテレビで嵐を見ていても何とも思わなかったのに、たった1回のコンサートで熱烈なファンへと変貌を遂げたわけで。
やっぱり、コンサートが特別なのかな。

テレビは日常だけど、コンサートは非日常。
ステージの上から、観客に向かって、特別な魅力を振りまく。
アイドルが最もアイドル然とする場所。


バンドのライブとは、きっとちょっと違うよね。
バンドは「音楽」が主役で、それを演奏する「人」の魅力は二次的なものというか。
もちろん、それがあってこそバンドの人気が高まるわけで、大事なものではあるけど、ライブでは音楽の魅力を発揮することが第一で、人の魅力を発揮するための演出にそこまで凝ることはない。

でもアイドルのコンサートでは、まずアイドルという「人」ありきで、その魅力が最大限に発揮されるための演出がなされるわけで。

しかも最近のアイドルって、ジャニーズにしても、女の子のアイドルにしても、音楽も結構いいよね?
ということは、その人にとっての「良質な音楽」を享受する、という体験は、アイドルのコンサートでもバンドのライブでもある意味一緒なわけだけど、アイドルのコンサートは、それに加えて「ときめき」的なものをより強烈に得られるわけで。

受け取る要素がより多いというか、バンドのライブより、付加価値が高い感じがする。
(値段も相応に高いんだろう。)

そして、アイドルはずっとアイドルだから、その「ときめき」は基本的にはずっと提供され続ける。
(年齢による衰えはあるだろうけど…。)
恋愛の相手から提供されるときめきは、日常の中で摩耗していくものだけど。


うーん、ときめき。
いいかも。
ときめきたいかも。

それってきっと、明日からまた頑張ろう、っていう活力になる。

私もジャニーズとか、女の子のアイドルでもいいんだけど(「バンビのあくび」のえこさんのももクロフェスのレポが楽しそうだった…)、ときめくような、元気になれるような、そんなコンサートに行きたいなあ、とふと思った。

それで、心をもってかれてみたいなあ。
なんか楽しそう。


でも、そういう風になれるのって、個人の資質にもよるのかなあ。
何かにはまること、熱烈なファンになることが得意な人もいるだろうし、苦手な人もいるだろう。

うーん、開眼してみたい。