好きな食べ物


暑くて元気が出ない。
あー焼肉食べたいな。
焼肉を食べて元気を出したい。

私のいちばん好きな食べ物は、小さい時からずっと焼肉だった。
両親によると、まだ歯が生え揃わない赤ん坊の時から、歯茎で焼肉を食べていたらしい。
筋金入りの肉好きなのだ。

でも「女子なのに肉好き」というのを恥じる気持ちがその昔はあって、幼稚園の卒園アルバムに好きな食べ物のインタビューのコーナーがあったのだけど、なぜか私は「いんげん」などと答えている。
当時先生にその質問をされて、そう答えた時の気持ちを私ははっきりと覚えていて、ほんとうは焼肉と言いたかったけど恥ずかしくて、お弁当によく入っていたのでぱっと思いついて、いんげん、なんて答えてしまったのだ。
きっといんげん、っていう言葉の響きが印象的だったのね。
いんげんなんて昔も今もちっとも好きじゃない。(嫌いでもない。)

私は幼少時の記憶があまり残っていないほうなので、こういうのは珍しいんだけど、やっぱり色んな意味で心が動いたことのほうが、記憶として残りやすいんだろうな、と思う。
日々の何気ないこと、頭を使わないような、心が動かないような、そんなことは、ぽろぽろとこぼれ落ちて忘れてしまう。
でも今は、そんなことの方を大事にしたいと思う。


で、先日大学のサークルの友達と旅行に行った時に、好きな食べ物の話になって、やっぱり私は焼肉だな、なんて言っていたら、「そういえば◯◯(私)、1年の時、『ほんとうは焼肉が好きだけど、恥ずかしいからプリンって言うようにしてる』って言ってたよね。」なんて言われた。
そういえばそうだった…。

サークルでは毎年4月に、新入生用に、サークルに所属する人たちが自己紹介を書いたものを冊子にしていて、そこに好きな食べ物を書く欄があったのだ。
それで私は1年の時はプリンと書いて、2年だか3年だかの時は、カルパッチョなんて書いていた。

幼稚園の時と何ら変わらない精神性、はずかしい。
しかもプリンとかカルパッチョってとこが、いんげんより頑張り感というか媚びが出てる。
まあプリンもカルパッチョも実際好きなものとしてかなり上位にはいたんだけど。
4年の時は確か素直に焼肉と書いたので、成長がうかがわれる。


で、焼肉食べたい。
でも実は、そんなに好物である焼肉を、私は去年の冬から食べていない。

去年の冬、海鮮丼を食べてノロウィルスにかかったのだけど、ノロウィルスは潜伏期間があって、海鮮丼を食べた次の日はまだ元気だったので、私は焼肉を食べにいったのだ。
しかも欲張って、牛角の焼肉食べ放題に行ってしまった。

食べている途中から、なんか違和感ってゆうか吐き気を感じてた。
やばい。

店を出た後、私はマーライオンになった。

それは地獄の苦しみだった。
そのトラウマで、悪いのは焼肉じゃなくて海鮮丼なのに、焼肉がしばらく食べたくなくなってしまったのだ。


でもそろそろ食べたい。

でもこのトラウマは、牛角ごときじゃ乗り越えられないな。
叙々苑じゃなきゃだめだ。
すごくおいしい焼肉じゃなきゃだめだ。

あー叙々苑食べたい。
叙々苑食べたい…

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