すてきなOLみたいだった話
会社員だった頃、銀座の近くで働いていました。
ワインとフレンチが好きで、会社から歩いて行けるけど近すぎないところにあった、このお店がお気に入りでした。
※下のリンクは両方とも同じ店です
大学の卒業旅行でパリに行って、それがとても楽しかった思い出なのですが、そんなパリの街中のレストランを彷彿とさせるような雰囲気のお店。
こぢんまりとしていて、カジュアルで、適度な喧騒もあって。
赤い壁と、たくさん並べられたワインボトルと。
このお店でほんとうに久しぶりに高校時代の部活の仲間と再会して、みんな酒好きだったことが発覚して盛り上がったり。
(その時はまだみんな独身だったけど、気がついたらそれから3人結婚して1人は子どもを産んだ)
会社の後輩と仕事についての思いをぶつけあったり。
ああ、同期に退職することを報告したのもこの店だったな。
ワイングラスを傾けて、色んな話をした。
こんな風に書くと、なんかまるで銀座のすてきOLの日常みたいだな、と笑ってしまう。
実際には自分がしていた仕事はどちらかというとどろくさい類のものだったし、ストレスにまみれて家に帰ってよく泣いていたし、ロックをがんがんきいて、一生懸命自分を鼓舞してた。
RCサクセション いい事ばかりはありゃしない - YouTube
「金がほしくて、働いて、眠るだけ。」
セールでまとめ買いした、オフィスカジュアルみたいな服、べつに好きじゃない服を着て、にこにこしながら、心の奥でくそくらえって、思った日もあった。
とはいえ、ワインとフレンチが好きだったことは事実だし、ロックも大好きだけど、カフェでまったりできるような音楽も大好きだし、もちろんカフェでまったりするのも好きだし、かわいい服を着たかわいい女子を見るとかわいいなーと思って自分もそうありたいという気持ちもわいてくるし、でもやっぱりカジュアルで楽ちんな服が好きだし。
色んな面があって、散らかっているんだよ。
切り取られた一部分だけじゃ、きっとなんにもわからない。